
柏崎は江戸末期に縮布の行商で栄えたまち。高級織物である縮布の相手客はもっぱら都の公家や豪商たちでした。行商人たちは彼らから富と文化を吸収し、持ちかえるようになりました。やがて日本海側のまちでは独特の文化が根づきます。
そうした背景があるからでしょうか、柏崎の動脈ともいえる国道8号線沿いにはちょっと変わったコレクション館が集まりました。その中の3館「痴娯の家」「黒船館」「藍民芸館」が「柏崎コレクションビレッジ」にあります。

玩具に痴れ(よいしれ)娯しむ(たのしむ)という意味を持つ「痴娯の家」。5万点余のコレクションの一部が展示されています。柏崎出身の岩下庄司氏が、すべて自分の目と足で収集した郷土玩具・民芸品の数は日本一クラス。ところ狭しと並ぶおもちゃはまさに圧巻です。

近代国家への幕開けとなったペリーの来港。これに驚いた庶民はお上から何も知らされることなく、あらんかぎりの想像をふくらませて瓦版を発行しました。吉田正太郎・小五郎兄弟はその混乱期の文物を収集。開国前夜とその後の貴重な資料が展示されています。当時の風物や風俗の資料としても価値のあるものです。

高級品として扱われる藍染布も昔は人々の生活の中に溶け込んでいた華麗な染め技術をもった日常品でした。この他、中国人間国宝の呉子熊の玻璃彫刻大九竜屏と鑑真像衡立や茶・書・香道の器具、中国陶磁、比類のない「幻灯」も自動投影されて目を楽しませてくれるアジア民芸品の展示館が藍民芸館です。