旅ナビ柏崎 > 特集 > 囲炉裏・薪ストーブで楽しむ 柏崎の冬 > 囲う・食べる・癒される「囲炉裏」

囲う・食べる・癒される「囲炉裏」

柏崎の山間にある高柳地区。その高柳の中に、「門出かやぶきの里」「荻ノ島かやぶきの里」があります。かやぶきの里は茅葺屋根、囲炉裏を備えた「日本の原風景」を感じられる民宿施設です。 荻ノ島では観光カリスマである春日俊雄さんに、門出ではかやぶきの里で毎年忘年会を行っている新潟楽山会の端保幸雄さん大家京子さんにそれぞれ囲炉裏の良さを聞いてきました。

門出かやぶきの里。囲炉裏の周りに人が集まります。

荻ノ島かやぶきの里。囲炉裏の縁を幅広に設計。

囲う

囲炉裏の特徴は人が一か所に集まり、一つの火を囲う事です。そこから生まれるメリットはなんでしょう?

端保さん(楽山会)「囲炉裏は部屋全体を暖める暖房ではないんです。 暖かいのは囲炉裏周辺だけ。だから自然と人が囲炉裏に集まるのです」

春日さん(荻ノ島かやぶきの里)「囲炉裏は『囲う』ことが大事。昔の人は朝夕のご飯を囲炉裏を囲んで家族で食べた。 すると爺さん婆さんが子ども達に村で住んでいくための教訓のようなものを話してくれる。囲炉裏は家族団欒の場所でした。 今でも家族連れのお客さんは夜遅くまで囲炉裏を囲んで話していますよ。 荻ノ島かやぶきの里では団欒を大切にするため囲炉裏の縁(よろぶち、まわしぶち)を昔より幅広のものにしました。 幅を広くすることにより囲炉裏の回りをテーブル代わりにして食べ物や飲み物を置きやすくした。 そうすることで人がたくさん囲炉裏に集まり団欒できるようにしたんです。 おもてなしの心、じょんのびの精神を感じてもらうための設計です」

家族で、友人で、恋人で、ひとつの火を囲う。囲炉裏を囲うことで団欒が生まれ新しい人間関係を築ける。 親しい人同士は更に親しくなれる。囲炉裏が人と人を繋げるんですね。

炭火で焼く鮎。「もう食べていい!?」

荻ノ島かやぶきの里。大皿料理と鍋。

食べる

囲炉裏で食べる料理もまた特別な体験です。 取材中も囲炉裏では豪快に鮎の串焼きが焼かれていました。 囲炉裏の火を中心に鮎が並んでいる光景や鮎を焼く匂いはなんとも言えず、素敵な風景です。

大家さん(楽山会)「囲炉裏の炭火を使った焼きおにぎりなんて最高ですよ。 炭火に醤油が垂れていい匂いが漂ってくれば、宴会終了間際でも別腹に入ってしまいます。 門出はご飯がおいしいから尚更美味しいですよね」

端保さん(楽山会)「私は色々な料理を食べ歩いてきましたが、ここの料理に敵うものはありません。 山菜などを使った地元門出のお母さんの手作り料理は素朴で家庭的な味です。 おふくろの味と囲炉裏のやわらかな灯り。ふたつが合わさった、なごみの雰囲気です」

春日さん(荻ノ島かやぶきの里)「変わった物では青竹でする熱燗なんてものもありますよ。 青竹に注いだ日本酒を囲炉裏で燗します。 すると日本酒に竹の香が移るんです」

目の前で食材に火が入り、料理が出来上がる。味への期待が高まります。 自在鍵にかかる鍋と囲炉裏の火。気分は「日本昔話」です。 こんな宴会、町では体験できません。

煌めく火、シュンシュンと上る湯気...。

春日さん「火が燃えている時の色は見ていて飽きない」

癒される

火っていつまで見ていても飽きません。 ゆらゆらと煌めく火の明かりを時を忘れて見つめる。 気が付けば火に癒されている自分に気が付きます。

大家さん(楽山会)「エアコンなどの暖房とは違って火が見えるのが囲炉裏の良さ。 懐かしい郷愁を誘う灯りです。 またエアコンはふとした時、ゴォーという機械音が気になりますが、囲炉裏は音が自然で、それがまた良いですよね」

春日さん(荻ノ島かやぶきの里)「私たちの身体には『風土の記憶』とも言うべきものが流れていて、昔に見た囲炉裏の記憶が残っています。 囲炉裏の火を見ると昔の記憶が呼び起され、懐かしく思い安心するんです。 そして囲炉裏は人付き合いを和やかなのものにしてくれます。 話し合いの時、囲炉裏を囲って下を向き灰をいじりながら話すと不思議と言いにくい事も言えます。 言われた方も真正面から言われる感じではなく、なんとなく受け止めやすい。囲炉裏にはそんな効果もあります」

囲炉裏の火は私たちの深い所に流れる記憶を呼び覚ます、ディープな癒しのようです。 ひとりで癒されるも良し、人と一緒に癒されるも良し、ですね。

お話を伺って...

囲炉裏には今の暖房器具にはない、豊かな体験がありました。人と人を繋ぎ合わせ、美味しい食べ物を与えてくれる。身体だけでなく、心まで暖めて安らかにしてくれる。囲炉裏の周りにはいつまでも話していたいような穏やかな時間が流れています。

基本情報

★門出かやぶきの里
門出かやぶきの里
 門出かやぶきの里には「おやけ」と「いいもち」ふたつの宿泊可能な民宿があります。今回取材で伺ったのは貸切もできる「いいもち」。左の外観写真は「いいもち」です。総二階で定員は15名。もちつき体験もできちゃいます!近くには門出和紙の工房もあり、和紙漉体験も可能。「いいもち」は天井が張られていないので、屋根裏の柱がよく見え、天井から吊るされた和紙のランプシェードと相まって不思議な空間が広がっています。


住所:新潟県柏崎市高柳町門出5237
TEL:0257-41-3370
★荻ノ島かやぶきの里
荻ノ島かやぶきの里
 荻ノ島には宿泊可能な「萩の家」と「島の家」、イベント利用ができる「陽の楽家」があります。今回取材で伺ったのは「萩の家」。吹き抜け空間にある囲炉裏はまさに団欒のための場所。予約をすれば地域のお母さんが作ってくれた懐かしい味付けの手料理が食べられます。荻ノ島は集落全体に茅葺屋根の家が多く残っており、日本の原風景が広がります。昼間には写真を撮ったり、絵を書いたりするのもいいでしょう。


住所:新潟県柏崎市高柳町荻ノ島1090-2
TEL:0257-41-3252

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